浦島たろこさんは虐待サバイバー

妊娠出産を機に自分が虐待されていたことに気付き、うつ病になってしまった二児の母です。過去のトラウマとうまく付き合っていくために、自分の素直な気持ちや日常を綴ります。

増長する虐待サバイバー


ツイッターやブログで自分の被虐体験を語るようになり、2ヶ月ほどが経ちました。



最近になってとある人物のことをよく思い出します。



皆さんはキュン妻さんという漫画家をご存知でしょうか?


昨年までブログ等にエッセイ漫画を発表していた方です。(現在は更新が途絶えています。)


彼女は虐待サバイバー、いじめサバイバーである自身の実体験を漫画に描き、大きな反響を得ています。



https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=manga&illust_id=52263000


https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=manga&illust_id=55991569


(興味のある方はこちらのリンクから読めます。虐待やいじめの描写があるので閲覧にはご注意を)



キュン妻さんは自身の発言でたびたび炎上しており、そのあたりは主旨とずれるので割愛しますが、その内のひとつに「虐待ご褒美発言」という炎上騒ぎがありました。



人気絶頂時、キュン妻さんはツイキャス配信をしており、そこでファンから悩み相談を受けました。内容は「親から経済的虐待を受けている」というものです。

それに対し、キュン妻さんの回答はこうでした。



「私にとって虐待はご褒美。相談にならない!」



(補足すると、彼女は日頃から自分はドMだと公言しており、「いじめられて喜びを感じる私にとって虐待はご褒美でしかないから、相談する相手が間違っているよ」という主旨の発言と思われます)



この回答は波紋を呼び、失望してファンを辞める人もいたようです。



私はこの発言について「キュン妻さんはなぜそんなことを言ったのだろう?」とよく考えます。



キュン妻さんはエッセイ漫画の内容自体、全部嘘なんじゃないかと疑惑があった人です。


自身が虐待サバイバーだという設定を忘れて、うかつに虐待を茶化すような発言をしただけなのかもしれません。


彼女が本当に虐待サバイバーかどうかを知る術はありませんが、私個人としては「もしかしたら本当に虐待サバイバーだったのかな」と思っています。



急に多くの人から「あなたはすごい」「あなたは立派」と持ち上げられれば、誰しも舞い上がってしまうものです。


親から自分を否定され、人間関係で苦労し、孤独を抱えてきた虐待サバイバーなら、なおさらそうだと思います。


キュン妻さんは「自分こそが悲劇のヒロインだ」とやっと多くの人が認めてくれたところに、「私も同じ境遇で苦しんでいます」という人が現れたのが気に入らなかった。

相談者の悩みを聞き、同情する視聴者の気持ちを自分に向ける為に、奇をてらう発言をした。


あくまで私の推測でしかありませんが、そういう歪んだ自己顕示欲は私の中にもあります。なので、彼女もそうだったのではと想像しています。

 


ネット上で被虐体験を語り、反応をもらうことは救われる反面、歪んだ自己顕示欲も刺激されます。


私自身、気を付けなければという思いから、いつまでもキュン妻さんのことを心に留めている次第です。




また、余談ですが、リンク先の漫画の内容が事実であれば、キュン妻さんは父親の暴力について「私を愛していたから手加減して殴ってくれた」と解釈し、怒りや悲しみをぶつけることなく、父を許しています。

これって美談のように見えますが、いい娘を演じ続けているだけとも取れます。


なのでキュン妻さんが本当に、漫画の通りの人物であるならば、彼女が父親との関係を修復できたとは言い難いのかもしれません。